タイ佛教修学記

佛法を求めてタイで出家した時のこと、出会った人々、 体験と学び、そして心の変遷と私の生き方です。


礼拝

阿羅漢であり正等覚者であるかの世尊を礼拝いたします

ナモータッサ ・ パカワトー ・ アラハトー ・ サンマー・サンプッタッサ(3回)


2022/04/09

『五戒』は、私の姿を見せてくれるもの

タイの仏教には、『五戒』というものがある。

 

仏教徒が日常生活上、常に心掛けるべき5つの徳目のことである。

 

タイでは、老若男女問わず、誰もが知っているもので、タイの常識といってもよいほどのものである。

 

日本人には少し馴染みがないかもしれないが、一応は、日本も仏教国であると言われているのであるから、むしろ誰もが知っておくべきことがらであると思う。


 

さて、そのタイの仏教の『五戒』というのは・・・


 

1、殺生より離れる

(生きものを殺さない)

 

2、盗みより離れる

 

3、淫らな行いより離れる

 

4、妄語より離れる

(嘘・いつわりを言わない)

 

5、放逸の原因である酒類より離れる

(麻薬なども含む)

 


私がタイを離れることを決意し、日本へと帰国するとなった時、とある先輩比丘から言われた忘れられない言葉がある。



 

『あなたは、これから日本へ帰国して、日本で生活をしていくことになる。

 

もう僧侶ではなくなるのですから、227の戒律を守る必要はなくなる。

 

だけれども、日本へ帰ったとしても、『五戒』だけは守りながら生活をしていくように。

 

『五戒』の中には、全てが集約されている。

 

あなたの人生を守り、あなたの人生をより善き方向へと導いてくれるだろう。

 

わかったか?

 

これだけは、忘れるんじゃないぞ。』

 



このように言われたのであった。




 







『五戒』の内容を見て、そんなものなのか・・・と思われただろうか?

 

それとも、守るのは無理だと思われただろうか?

 

あるいは、これくらいであれば守れるだろうと思われただろうか?

 

 

『五戒』は、この『私』の姿をありありと、これでもかというほどまでに、はっきりと見せてくれるのだ。

 

 

虫でも出て来ようものならすぐに殺そうとしている私。

 

何でも目に入ったらすぐに欲しくなる私。

 

好みの異性を見てはすぐに自分のものにしたくなる私。

 

口を開けばすぐに自分を守る都合の良い言葉ばかりを並べたてている私。

 

いつでも自分を酔わせるものばかりを口にしたがり、ほんの少しでも暇があれば放逸たらんとしている私。

 

 

『五戒』と言われると、日本人は、禁止事項であると受け取ることが多い。

 

しかし、これは、単なる禁止事項であるのではない。

 

『五戒』は、いつも私の本当の姿に気づかせてくれるのである。

 


ありのままの『私』。

 

そのままの『私』。


 

きれいな『私』も、汚い『私』も、全てありのままで、そのままの姿を、誰でもない私自身へと見せてくれるのである。

 

そう、『気づき』であり、『瞑想』なのだ。

 

ただ単に禁止事項としてあるのではなく、全て『瞑想』へと繋がっていくものなのである。

 

『五戒』を守りながら、すなわち意識しながら生活していくことで、『瞑想』しながら生活していくことになるのである。

 

 

それでは、ありのままの『私』に気づき、その先は、どうするのであろうか・・・?


 

それは、“私”次第である。

 

今のままの私を生きていくのもよいだろう。

 

新たな私を生きていくのもよいだろう。

 

本当の『私』の姿を知って、どのように生きていくのかは、“私”次第なのだ。

 


だれもこれに代わることはできない。

 


『五戒』は、単なる禁止事項などではない。


“私”の姿を私自身に知らしめてくれるものなのである。




(『『五戒』は、私の姿を見せてくれるもの』)






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