海外旅行などがきっかけで、海外の仏教に初めて触れた日本人によく見られることであるのだが、仏教の僧侶は、出家後、独身を貫かなければならないという決まりになっていることに大層驚くのだという。
タイの常識から言えば、逆に僧侶が妻帯できることのほうが大層驚きだ。
原則として、僧侶の妻帯や世襲は、日本仏教独特のものであるということをあらかじめ知っておくべきであるかと思う。
日本以外の仏教僧は、結婚しない。
だからこそ、出家だ。
そもそも、異性と性的交渉をもつこと自体を禁じているのだから、僧侶の妻帯があり得ないばかりか、世襲など絶対にあり得ない話なのである。
タイでも日本のこうした仏教の現状がよく知られていて、というよりも大きな関心事となっていて、必ずと言っていいほど、
「日本の僧侶は、みんな結婚していると聞いているが本当か?」
などと、厳しく質問責めにされる。
現代日本の仏教は、出家の概念が曖昧で、希薄なのではないかと感じる。
出家とは、文字通り家を出ること。
つまり、在俗の家庭生活とは全く異なった価値観のなかで生活を送ることである。
海外の仏教では、どこの国の仏教であっても、一応は、この建前が守られているのだ。
日本の仏教は、大乗仏教だから妻帯するのは構わないという見解があるが、私はそのような解釈には疑問を呈したい。
細かな議論は割愛するとして、決して、日本の仏教批判をしたいわけではないのだが、日本人はあまりにも仏教そのものを知らなさ過ぎると思う。
是非とも仏教を学ばれる方々にお伝えしたいのは、現代日本の仏教という枠組みを出て、より広い視野でもって仏教を学び、知っていただきたいということである。
また、決して日本の仏教の常識が仏教一般の常識ではないということを知っていただきたいと思う。
「宗派」の中の「仏教」であるのではない。
「仏教」の中の「宗派」である。
日本のどこの宗派であっても、「仏教」を名乗る以上、「仏教」たるべきだと思う。
この視点があってこそ、本来の仏教とその宗派としての仏教が理解できるのではないかと思う。
仏教そのものをよく知らずに、ごく表面上のことを知ったに過ぎないにもかかわらず、無条件に批判している人が多いこともまた事実であろう。
日本仏教の現状とこれまでの変遷、現在の日本仏教の立ち位置とをしっかりと理解しておくべきであると私は考えている。
それでいて、はじめて双方の良いところや悪いところ、変遷がわかるというものだ。
ちょっとした私の雑感である。
(『日本の仏教は特殊です』)
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