この時期になると思い出す。
私がお世話になった先生のご命日が近づいてきた。
ここ数年は、先生のご自宅までおうかがいさせていただき、直接、先生の奥様にご挨拶をさせていただいている。
今回は、配信している『こころの探究のはじまり』第35話より、先生のお話を転載させていただこうと思う。
( ※『こころの探究のはじまり』登録はこちら
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私がタイで出家をしたいと考えるようになってから、必死になってタイのことを調べた。
ところが、今のようにインターネットで、何でも検索できる時代ではなかった。
何をどう探して、何をどう調べればいいのか・・・
全くわからなかった。
きっかけもつかめなければ、糸口さえもつかめなかった。
しかし・・・。
しかし・・・、である。
何かしら動いていれば、ふとしたある時に、何かを思い出したり、何かの拍子に何かが閃いたりすることがあるものだ。
これは、全く不思議としか言いようがない。
おそらく、そうした方向に“眼”が向くからなのであろう。
ある時、私が高校生の頃にお世話になったとある先生が、
「スリランカで修行をしてきた人がいてね、
その人が結構、面白い人なんだよね。」
(※「面白い」というのは、話に重みがあるという意味で、人生に厚みがあるという意味あいで“面白い”と表現されていた。)
といったような話をなさっていたことを思い出したのだ。
思い立ったが吉日だ。
すぐにその先生に連絡をとって、スリランカで修行をしてきたという方を紹介してもらった。
そして、すぐさまスリランカで修行をして来たという方のもとを訪ねたのであった。
驚いた!!
なんと、私と同じ疑問を抱いて、私と同じ志を持って、海外へ出たとのこと。
私とまるっきり同じではないか!
この時、私は23歳だった。
スリランカで修行をされたのは、その方が若かりし頃のことであるから、もう今からかれこれ3、40年ほど前の話となる。
さらに、スリランカで修行をする前には、タイで修行をしていたというお話であった。
すぐにその方のお話の中へと引き込まれていった。
同時に、
この人こそが私が求めていた人だ!
やっと出会えたんだ!
出会いたい人に出会えた!
瞬間的にそのように感じた。
私の心を思いきり打つような、そんな感覚を覚えた。
本当に嬉しかった。
この時の感覚は、言葉では言い表せませない。
私がタイで出家をしたいということを伝えても、賛成してくれたり、応援してくれる人は誰一人としていなかった。
私の“思い”に共感してくれたり、その“意味”を理解してくれる人が誰もいなかったのだ。
そもそも話すら聞いてくれない。
そのようななかで、私の「思い」と「志」を理解してくれた、たった一人の理解者だった。
「納得のいくまでやりなさい。」
温かく微笑みながら、そのように言ってくださった。
きっと、その方の若かりし頃の姿と、私の姿とを重ね合わせていたのかもしれない。
その後も、何度も訪ねて、何度もお話をうかがった。
そして、私を教え導いてくださった大切な「先生」の一人となった。
なかなか期待しているような“出会い”など少ないのかもしれない。
それでも、求め続けていれば、何らかの“出会い”はあるものだと思う。
私にとって、この時の出会いは、人生の中で忘れることのできない大切な出会いとなったのであった。
まだまだ私は、未熟者だ。
たくさん学ぶべきことがある。
もっともっと先生から学ばせていただきたかった・・・。
私は、先生に恥じることのない生き方をしているだろうか?
この時期になると、いつもに増して、自身に深く問いかけるのである。
(『私の人生を変えた、たった一人の理解者』)
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