タイ佛教修学記

佛法を求めてタイで出家した時のこと、出会った人々、 体験と学び、そして心の変遷と私の生き方です。


礼拝

阿羅漢であり正等覚者であるかの世尊を礼拝いたします

ナモータッサ ・ パカワトー ・ アラハトー ・ サンマー・サンプッタッサ(3回)


2021/03/09

継続はとても大きな力となる


元に戻ってしまうのは本当に早い。


「超」をいくつ付けても足りないくらい、実に簡単だ。

 

すぐに元に戻ってしまうし、気がついたら元に戻っている。

 

意識せずとも元に戻ってしまうのだ。




 







何がすぐ元に戻ってしまうのかといえば、あれだけ心血を注いで実践に励んできた瞑想である。

 

習慣を崩してしまうことなど実に容易いものだ。

 


瞑想とともに、育ててきた心の在り方や受け止め方、ものごとの考え方・・・

 

小さな小さな“智慧”の芽生えもだ。

 


出家生活を送りながら、瞑想に励んでいくなかで、少しづつ、少しづつ培われてくるものである。

 

変えていくのは、簡単な作業ではない。

 

しかし、一方で、元通りに戻してしまうのは、実に早く容易だ。


 

なぜなら、元の考え方や生活習慣は、今までに慣れ親しんできた習慣であり、受け止め方であるため、自分にとって“楽な”方向性だからだ。


今までやっとの思いで積み重ねて来たことなど、いとも簡単に吹き飛んでしまうのだから、たまったものではない。

 


重々注意しておかなければならない。

 

 

タイで3年間瞑想の実践に励んできたにも関わらず、日本へ帰国した途端に瞑想の実践から離れてしまい、タイへ留学する以前の状態へと戻ってしまった。

 


いや、むしろ、さらに悪い状態へと転落してしまう始末であった。

 


このような経験を持っているからこそ、元へと戻ってしまわないようにすることには力を入れている。

 


元に戻さないようにすること・・・それは、ごく小さなことで構わないので、確実にできることを一日も欠かさずに実践し続けることだ。

 


ほんの小さなことで構わない。

 

長時間瞑想しなくてもよい。

 

たとえごく短い時間であったとしても構わない。

 


とにかく、毎日実践し続けることだ。

 

実践しない日を作らないことだ。

 

 

これは、部屋の掃除に例えられようか。

 

いくら部屋を掃除をしたとしても、塵や埃はなくならない。


だからと言って、掃除をやめてしまうとどうなってしまうだろうか。

 

汚くなるのは早いだろうし、すぐに元の状態へと戻ってしまう。

 

それどころか、元の状態以上に汚くなってしまうことだろう。

 

 

毎日欠かさずに掃除されているからこそ部屋が常に綺麗に保たれているのだ。



小さなことを積み重ね続けていくことが大切である。

 

継続はとても大きな力となるからだ。



(『継続はとても大きな力となる』)







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