私が迷いそうになった時。
どうすればよいのかがわからなくなってしまった時。
そのような時には、師の言葉を思い出し、深く吟味するようにしている。
私の記憶に深く残っている師の言葉のひとつに
「業というのは、“だるま落とし”のような都合にはいかないものなのだよ。」
という言葉がある。
「業(ごう)」とは、わかりやすく言えば、全ての「行為」や「行動」のことで、仏教の根幹をなす教えのひとつである。
そのひとつひとつの行為・行動が及ぼす影響や繋がりは、決して単純で、短絡的なものではない。
今ある現実は、さまざまなことが複雑に絡み合った結果としてある。
すべての物事には“原因”となるものがあり、さらに“条件”が加わって、何かしらの“結果”を生む。
さらにまたその“結果”が即“原因”となり、“縁”が加わり、“きっかけ”となって、次の“結果”を生んでいくのだ。
そのなかのひとつを都合よく抜き取ることはできない。
それが、「“だるま落とし”のような都合にはいかないものなのだよ」という言葉のなかに込められているのだと私は受け取っている。
『STILLNESS FLOWING The Life and Teachings of Ajahn Chah』
の挿絵より。
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ものごとは、“因・縁・果”なのだと口では簡単に説明することはできたとしても、その過程や成り立ちは、実に複雑で、到底言葉などでは表現することも説明することも、思いはかることさえもできるものではない。
何か特定のある行為だけを改めたからと言って、特定のある過去が清算されるということはない。
何か特定のある行為だけを改めたからと言って、特定のある過去が清算されるということはない。
過去が消えることはないのである。
あるとすれば、「これから」を改めていくことだけだ。
「だるま落とし」のように、ある一部分の清算したい箇所だけを“スコーン”と無くしてしまうことを望んでいるのであろうけれども、それほど単純な話ではないし、そもそもそのようなことができるはずなどない。
今、この瞬間の行為・行動もまた未来に影響を与えていくことになる。
また、逆に今に至るまでには、瞬間瞬間でさまざまな条件の影響を受けてきているはずである。
今のこの行為・行動がどのような影響を与え、どのような結果となるのかなど、実は、誰にもわからないことであるし、誰にも「確実な」ことなど言えないものなのである。
私たちが「原因」であると思っていることがらは、あくまでも“おもな”きっかけのひとつであって、目に見えているごく一部分にしか過ぎない。
また、逆に今に至るまでには、瞬間瞬間でさまざまな条件の影響を受けてきているはずである。
今のこの行為・行動がどのような影響を与え、どのような結果となるのかなど、実は、誰にもわからないことであるし、誰にも「確実な」ことなど言えないものなのである。
私たちが「原因」であると思っていることがらは、あくまでも“おもな”きっかけのひとつであって、目に見えているごく一部分にしか過ぎない。
凡夫にとっては、まさに不可思議の世界であるといっても過言ではない。
だからこそ、日々の行為・行動に注意深くなって、善ききっかけとできるような行動に努めて、これが最善だと思われる行動の選択に努めていかなければならないのだ。
今日という一日がどのようなことへと繋がり、どのような結果を生んでいくのか。
だからこそ、日々の行為・行動に注意深くなって、善ききっかけとできるような行動に努めて、これが最善だと思われる行動の選択に努めていかなければならないのだ。
今日という一日がどのようなことへと繋がり、どのような結果を生んでいくのか。
そのようなことは凡夫にはわからない。
しかし、ひとつだけ確実にわかることがある。
今、この瞬間、“最善”を尽くして生きていけば、必ず“最善”の結果へと繫がるということだ。
最善を尽くせば、最善の結果となる。
今日の最善は、明日の最善。
そして、人生そのものの最善である。
私は、そのように信じている。
これは、仏法への確信であり、信頼だ。
師の言葉は、とても深く、とても味わい深く、とても大切な教えである。
そのように今更ながらに師の言葉を日々噛みしめている。
全てはつながっているのだ。
(『全てはつながっている』)
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