タイ佛教修学記

佛法を求めてタイで出家した時のこと、出会った人々、 体験と学び、そして心の変遷と私の生き方です。


礼拝

阿羅漢であり正等覚者であるかの世尊を礼拝いたします

ナモータッサ ・ パカワトー ・ アラハトー ・ サンマー・サンプッタッサ(3回)


2013/04/13

初めてのタイ


微笑の国タイ。

三宝が生きている国タイ。

三宝が篤く敬われている国タイ。


タイへ行くのは初めてだった。

飛行機のチケットを買うのも初めてだった。

飛行機のチケットがどこに売られているのかすらも知らなかった。

海外へひとりで行くこと自体が初めてだった。


全てが初めのことばかりであった。


バンコクの空港に着いた。

人も車も多い。

右も左もわからない。

街は、どこか日本よりも騒々しく、また活気にあふれているように感じられた。

勢いよく走る車やバイク。

それらの爆音が耳に突き刺さる。

日本にはあるようでない音だ。


慣れない異国の空気に加えて、2時間の時差で体が重く感じた。

その日は、すぐに眠りに就いた。


翌朝、目にしたものは、黄衣をまとう比丘達の托鉢風景であった。

何も言わず鉢の中に布施をする街の人々。

やわらかな朝の光のなかで、うやうやしく手を合わせるその姿は崇高だった。

やはり何も言わず鉢をさし出し、静かに立ち去る比丘達。

神々しい景色だった。


いよいよタイでの生活が始まった。



ところが・・・

出家への道は平坦ではなかった。


早々に思いがけない出来事が起こった。

出家を予定していた寺を紹介してくれるはずの方が、事情で取り次いでもらえないことがわかった。


タイへ着くや否や、すべてが白紙に戻ってしまったのだった!


世の中には、全く予想しない出来事に見舞われることがしばしばあるものだ。


この先どうしようか。

せっかくはるばるタイまで来たのに。

タイに到着するやいなや、路頭に迷うことになった。


悔しくもあり、怒りの気持ちもあった。


しかし、そこは気持ちを切り替えるしかない。

悔しさや怒りの気持ちをいつまでも抱えていたとしてもどうしようもない。

状況は何も変わらない。


できることをやろう。


修行は在家者であってもできる。

学べることを学んで日本に帰ろう。

できる修行をさせていただこう。


そう考えた。

いや、そう考えるしかなかった。


いくつかの寺をまわった。

瞑想にも打ち込んだ。


タイの寺は、どこも見知らぬ日本人の私をあたたかく受け入れてくれた。


そんななか・・・

ある山奥の寺を紹介された。


その山奥の寺を訪ねた。

とても静かな森の寺であった。


この森の寺でまとまった期間の滞在を許していただけた。

私は、瞑想に励んだ。


気持ちを切り替えることはなかなかできないことではあるが、森の寺の静かな環境とゆっくりと流れる時間は、少しずつ自己の心を見つめさせてくれ、心を穏やかにさせてくれた。



やがて、住職よりサーマネーンとして出家したらどうかという話をいただき、この寺で出家させていただくことになる。



⇒タイの山奥の小さな寺・・・私はここで出家した。

『私の出家した寺』


関連記事:

『業というものがあるのなら・・・』



(『初めてのタイ』)



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6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

質問すみません。タイで例えば5年ほど出家させて頂く時、仏教修学ビザの毎年の更新料が必要でしょうか?1年ごとに1万円くらいの更新料として、5年で5万円くらいかかるでしょうか?

Ito Masakazu さんのコメント...

ブログをお読みいただきましてありがとうございます。そして、コメントをいただきましてありがとうございます。

仏教修学ビザの更新料(1年更新)についてですが、確か更新料は500バーツ程だったかと記憶しています。ただし、変更されている(あるいは記憶違い)かもしれませんので、その点はくれぐれもご注意ください。

ですので、「更新料のみ」ということでしたら費用は5年で5万円を想定しておけば大丈夫かと思われます。
しかし、諸費用については僧伽(サンガ)からの負担がない場合は、全てが自己負担となります。例えば、(入出国にかかる費用や領事館までの費用などの)交通費や学習などで日本語書籍を購入する場合の費用など、その他諸々の必要経費の分を余分にみておかれるとよいかと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

匿名 さんのコメント...

回答すみません。
1年更新500バーツが正しければ、1バーツ=4円(多めにみて)でも、年間2000円で、5年総額1万円、10年総額だと2万円ということでしょうか?
つまり出家生活10年を考えると、ビザ更新料のみでは2万円程度の用意で良いでしょうか?5年で5万円(10年で10万円)も必要ないでしょうか?
何度も似たような質問ですみません。経済的なことは結構シビアなことだと思うので再度質問させて頂きました。

匿名 さんのコメント...

ビザ更新料以外にも、定期的に経費がかかることが御座いましたら教えて頂くと助かります。

Ito Masakazu さんのコメント...

コメントをいただきましてありがとうございます。

おっしゃる通り、ビザの更新料に限って言えば、仮に一回の更新が500Bだとすれば、5年では2500Bの計算になります。

ご存知の通り、比丘はお金に触れてはならないというのが戒律に定められた基本姿勢です。ですので、出家をすれば、基本的にはお金は所持できないので、生活にかかる費用は一切必要ありません。比丘にはできる限り戒律に沿った生活をさせるというのがタイの社会です。

一箇所の寺でひたすら修行に打ち込むのであれば、お金は必要ありません。しかし、ある程度自由に動きたいというのであれば、例えば交通費などが必要となります。
また、町の寺では出家者といえども、多少のお金は手にしていることが一般的で、多少の買い物も可能というのが現状です(もちろん好ましいことではありませんが。)。

出家後は、ビザ以外には定期的にかかる費用等は特にありません。衣や生活上の必要物資などは全て寺から支給していただけます。タイ人と同じく出家生活を送るのであれば経費は特にかからないでしょう。

日本人の感覚からすると非常に意外かもしれませんが、そのあたりが三宝が生きている国なのだと思います。

さらに詳細なご質問は長文になることもありますので、直接メールいただけると助かります。より細かなこともお伝えできるかと思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

匿名 さんのコメント...

大変分かりやすく教えて頂きどうもありがとうございました。